
エンジニアとして転職活動を始めると、求人票でよく目にする「自社開発」「受託開発」「SES」という言葉。どれも同じ「エンジニア」ですが、働き方やキャリアの伸び方は大きく異なります。
「自社開発のほうが楽しい?」
「SESはやめたほうがいいって本当?」
「受託開発はスキルが伸びる?」
そんな疑問を持つ方のために、この記事では3つの働き方を分かりやすく比較し、自分に合った選び方を解説します。
自社開発エンジニアとは?
仕事内容
自社が運営するサービスやシステムの開発を行います。例:ECサイト、SaaSサービス、自社アプリなど。
メリット
- 長期的に1つのサービスに関われる
- 改善や新機能提案がしやすい
- サービスの成長を間近で感じられる
デメリット
- 技術スタックが固定されやすい
- 新しい技術に触れる機会が少ない場合も
- 会社の業績に左右されやすい
向いている人
- 1つのサービスを育てたい人
- チームワークを大事にしたい人
- 事業やユーザー視点での開発をしたい人
受託開発エンジニアとは?
仕事内容
クライアント企業から依頼を受け、システムやアプリを開発する仕事。期間は数週間~数ヶ月のプロジェクト単位。
メリット
- 様々な業界・技術に触れられる
- 案件ごとに新しい経験が積める
- 上流工程(要件定義・設計)に関われることも多い
デメリット
- 納期に追われやすい
- 案件ごとに開発環境が変わる
- クライアントの意向に左右されやすい
向いている人
- 新しい技術や業界をどんどん経験したい人
- 臨機応変な対応が得意な人
- 短期間でスキルを磨きたい人
SES(システムエンジニアリングサービス)とは?
仕事内容
クライアント先に常駐してシステム開発や運用を行う契約形態。案件は数ヶ月~数年単位。
メリット
- 大企業の現場で経験を積める
- 経験が浅くても参画できる案件が多い
- 常駐先次第で最新技術に触れられる可能性も
デメリット
- 配属先を選べないことが多い
- 自社との関わりが薄くなりやすい
- キャリア形成は自分で意識しないと停滞する
向いている人
- とにかく現場経験を積みたい人
- 人見知りせず新しい環境に馴染める人
- 将来フリーランスを視野に入れている人
比較表で整理
項目 | 自社開発 | 受託開発 | SES |
---|---|---|---|
開発対象 | 自社サービス | クライアント案件 | 常駐先システム |
技術の幅 | 狭め | 広め | 案件次第 |
スキルの伸び | 深掘り型 | 幅広型 | 実務経験型 |
安定性 | 会社依存 | 案件依存 | 契約依存 |
年収傾向 | 中〜高 | 中 | 中 |
働き方の自由度 | 高め | 中 | 低め |
どれを選ぶべきかの判断基準
- 長く1つのサービスに関わりたい → 自社開発
- 色々な技術や業界を経験したい → 受託開発
- まずは現場経験を積みたい → SES
ただし、どれを選んでもキャリアチェンジは可能です。
大切なのは「最初に何を優先するか」を決めること。年収、スキル、働き方の自由度など、自分の価値観を基準に選びましょう。
まとめ
エンジニアの働き方は1つではありません。
自社開発・受託開発・SES、それぞれにメリットもデメリットもあります。
最初から完璧な選択をする必要はありません。
重要なのは「何を優先して、どんな経験を積みたいか」を明確にすることです。
この記事があなたのキャリア選択の一助になれば幸いです。
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